日本の貿易行動の問題
日本の貿易行動の問題といい、前述の生産と消費の関係の問題といい・・・
日本あるいは日本人には、何のための貿易なのか、何のための生産活動なのかという問いや疑問が欠落していたのではないでしょうか。
今、日本人に必要なのは、この懐疑精神であり、そしてこの精神の営みの中から新しい理念を構築することです。
さもなければ相も変わらぬキャッチ・アップ精神で、はつかネズミのように、なりふり構わず地球上を走り回ることになるでしょう。
日本と西ドイツは世界の中でニ大貿易黒字国でありながら、"ジャパン・バッシング"が起こるにもかかわらず、"ジャーマン・バッシング"はないのはなぜでしょうか。
それは、戦後40年あまり、日本と西ドイツ両国がとってきた経済ビヘイビアーの優劣を云々するのではなく、"ジャパン・バッシング"の当事国であるアメリカと日本の位置関係をより相対的に認識することでした。
アメリカが日本たたきをするのは、名実ともに世界のナンバー・ワンであるアメリカにとって、日本がバッシングされるに価する経済力をもった証なのです。
それは第二次大戦後、軍事面で角逐してきたのは世界の2大軍事国であるアメリカ・ソ連であったように、今後、日本がますます経済力を高めていけば、日・米間の摩擦・軋礫は厳しくなることこそあれ、緩むことはないでしょう。