人びとの人間力の動員 5
彼らの中からは、今までいろいろな改善をやってきたのに、さらに50パーセントアップとはどういうことなんだと、驚きを超えて、あきれたと言わんばかりの声が続きました。
しかし、しばらくして後に、設計係長が
「1日24時間の中で、機械の動いていない時間が何時間ある?」
・・・と言いだしました。
工長が
「休憩時間と引き継ぎ時間で8時間。
残業時間を引くと、実質6時間は機械が動いていない」。
誰かが「それに土・日を加えれば・・・」。
こんどは組長が
「冗談じゃない、そんなに人を働かせるわけにはいかん」
・・・と言いだしました。
この中から誕生したアイデアが「無人運転化」でした。
ミーティングを終えて職場に帰った監督者たちは、さっそく、作業を止めてそれぞれ現場の全員を集めます。
自分たちを取り巻く環境動向を話し、無人運転化の必要性を説きました。
「故障したり、刃具が折れたりしたら困るではないか」
・・・と作業者が問いかけてきます。
「人がついていれば故障や刃具折れが防げるのか」
・・・と組長が問い返します。
それから1カ月ほどが過ぎました。