人びとの人間力の動員 6
昼の休憩時間に、食事に行こうと席を立ったSさんは、どこからか聞こえてくる機械の音に足を止めました。
けげんに思いつつ見に行くと、フライス盤が動いています。
人はいません。
びっくりしたSさんは、そこに釘付けとなりました。
ややして、一人の作業者が息を切らせて走ってきました。
「もう少しで終わりそうだったので、送りを掛けたまま、めしに行ってきた」
・・・と言います。
いつの間にか周囲には、大勢の人垣ができていました。
しかもそれは、成り行きの試みではなく、そのための準備が進められたうえのことでした。
「よくやってくれた。
ありがとう!」。
Sさんは思わず叫びました。