日本とアメリカの産業構造 2
日本が競争力が強いのは、規模の経済性を生かした、いわゆる大量生産方式を得意とする部門です。
具体的には鉄、IC素材などの中間財・生産財や、最終製品でいえば自動車、家庭電気製品などにすぎないのです。
産業全体では、アメリカは依然として日本よりも強いことがわかるでしょう。
生産活動を行う際、絶対に必要なものは、資本・労働・資源の3要素であり、これらは生産の3要素といわれますが、このうちどれか1つを欠いても、生産活動はできません。
本書の中で、何度も日本の産業構造が擬制の自前主義であるといってきたのは、日本が国内に自己調達できる資源を決定的に欠いているためです。
これに対してアメリカは、現在、仮にバランスを崩しているにしても、生産の3要素を国内で自己充足できる国家なのです。
その意味でアメリカは、真の自前主義経済が可能な国なのです。
その点、日本の経済は3つの柱つまり、資本・労働・資源のうち、資源という柱が1本、決定的に欠ける砂上の楼閣であるといっても過言ではありません。
日本・日本人が、現状認識として頭のなかにしっかりたたきこんでおかねばならない第一の点は、このことです。
そして、この砂上の楼閣が可能であったのは、世界の自由貿易体制の恩恵があったからです。
そして日本がそれを十二分に享受し、それが許されてきたのは、日本がキャッチ・アップの過程にあったからです。